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アニマルウェルフェア食品。お肉や卵牛乳の安全と幸せな選び方。

ステーキ ペスカタリアン

アニマルウェルフェエアのお肉や動物性食品について書きます。

私自身は菜食中心ですが、それでも時々口にするお肉や卵は幸せに育ったものであって欲しい。

いまこの瞬間にも辛いストレスを感じている家畜動物が、一匹でも減ってほしい。

家畜動物の幸せに配慮する農家が、ひとつでも増えてほしい。

そう思っている方に、幸せな動物性食品を選ぶ参考として読んでいただければと思います。

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アニマルウェルフェアの食品とは

アニマルウェルフェアの食品とは、「アニマルウェルフェア」という考え方に沿って飼育された家畜で作られた食品のことです。

「アニマルウェルフェア食品」という呼び方が正式にあるわけではありませんが、そのような認識でこの言葉を検索されている人が多いようです。

アニマルウェルフェアとは?

アニマルウェルフェア(Animal Welfare )とは、動物(家畜)に「5つの自由」を与えようという概念です。

「動物福祉」などと訳されることが多いようです。

  1. 飢え、渇き及び栄養不良からの自由
  2. 恐怖及び苦悩からの自由
  3. 物理的、熱の不快さからの自由
  4. 苦痛、傷害及び疾病からの自由
  5. 通常の行動様式を発現する自由

イギリスから始まったと言われており世界に広がっている概念で、日本では農林水産省で下のように定義されています。

1 アニマルウェルフェアの定義等
OIE による勧告は、「アニマルウェルフェアとは、動物の生活とその死に関わる環
境と関連する動物の身体的・心的状態」と定義している。
また、同勧告ではアニマルウェルフェアを考える上で役立つ指針として、「5つの
自由」(①飢え、渇き及び栄養不良からの自由、②恐怖及び苦悩からの自由、③物理
的、熱の不快さからの自由、④苦痛、傷害及び疾病からの自由、⑤通常の行動様式を
発現する自由)が示されている。

引用URL:https://www.maff.go.jp/j/chikusan/sinko/attach/pdf/animal_welfare-42.pdf

世界基準でみれば日本はかなり遅れをとっているようで、2020(2021)東京オリンピックでは、選手村などの食事で提供される予定の卵、豚肉、鶏肉などの家畜の飼育状況にルールがないことが世界では問題視されました。

選手をはじめ、これに対して抗議の声をあげた人も少なくなかったようです。

例えば、日本で一般的な家畜の飼育方法は次のとおり。

  • にわとり=身動きできないほど狭いケージ(バダリーケージ)で飼育される。
  • 豚=妊娠中の全期間、体の向きを変えることができないサイズのケージ(妊娠ストール)の中に1頭づつ入れられ飼育される。

こういった飼い方は、アニマルウェルフェアにのっとっているとは言えません。

例えば動物が自分の体を動かせるスペースが確保され、また例えばにわとりは本能的な行動である地面をつっつくことが出来ること等が保証されていることが必要とされています。

肉を食べないのが正解か

じゃあ、お肉は食べない方がいいの?という疑問に対するこたえの一つとして、食べるなら「アニマルウェルフェア」の基準を満たした動物性の食品を選択するべきという意見があります。

消費者が「アニマルウェルフェア」で育った食肉および卵などを積極的に選ぶことは、虐待的な飼育方法を減らす、または助長しない等の効果があると考えられます。

家畜に優しい飼育=人にも安全

アニマルウェルフェアは、動物たちだけにメリットがあるわけではありませんん。

幸せに飼育された家畜は、いただく側の人間にとっても「安全」である確率がぐっと高くなります。

ストレスが少なく、不潔ではない環境で育った健康体の方が、お肉として安全で高品質ですよね。

また、抗生剤やホルモン剤を乱用されずに育ったお肉の方が安全なことも、当たり前のことですね。

家畜の健康を考えているうちに、餌も人工的な飼料ではなく、自然のものや、無農薬など質が良いものに行き着いた牧場が多いようです。

動物に優しい飼育は、自然と人にも安全な食につながっています。

アニマルウェルフェアで育ったお肉と加工品

ここからは、実際にアニマルウェルフェアの考え方で飼育している牧場や、そこで育った動物達からつくられた加工品を紹介していきます。

鶏肉・卵

アニマルウェルフェアの視点で育てるとというと、具体的にどのように飼育方法が違うのでしょうか。

たとえば鶏の飼育の場合、次のような事がらに、違いがあります。

  • 鶏の居住スペースの形態(ケージ、平飼い、放牧‥)
  • 砂浴びや地面をつっついたりなど、鶏の本能や習性がうばわれていないか。
  • 一羽あたりのスペースは確保されているか。すし詰め状態ではないか。
  • 夜はきちんと暗くなるように自然光の取り入れや照明が配慮されているか。
  • 本来の何十倍もの数の卵を一生の間に産まされるような品種改良された種類ではないか。
  • 早く成長するようなホルモン剤などを使用されていないか。
  • 清潔な環境、衛生的な飲み水か。

最低限、このような点に違いがあります。

ですがアニマルウェルフェアを採用している場合でも、具体的で明確な基準は特に無いようなので、実際の環境は少しづつ違いがあると思われます。

たとえば、アニマルウェルフェアに配慮した鶏肉・卵の企業には「ニワトリノニワ」などがあります。

『ニワトリノニワ』(高知県)


引用URL:https://niwatorinoniwa.com/hpgen/HPB/entries/1348.html

自然豊かな高知県の土地で放牧されている鶏たちです。

ほのぼのするような自然いっぱいで気持ちの良さそうな飼育場です。

ホームページに動画もあります。

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餌にこだわっておられるようで、飼育場からたった数キロメートル以内でとれたお米や牧草などを主に食べているようです。

海外から輸入された防カビ剤の問題がある飼料等は一切使用されていないそう。

高めに設定された卵の価格は、餌代が反映されているところも大きいそうです。

ニワトリノニワの商品は、「池田なません」という名前の卵。

最高級の品質とお味の卵は、テレビに出るなどして有名になったようですよ。

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その他のアニマルウェルフェアで産まれた鶏卵リスト

鶏肉

つづいて、鶏のお肉についても調べてみました。

全国を調べたところ、次の3つの養鶏場が、アニマルウェルフェアに近い環境として条件に近かったので紹介します。

完全にアニマルウェルフェアを導入している養鶏場は見つけられなかったのですが、こちらの3ヶ所は、にわとりにとって比較的ストレスの少ない飼育環境ではないかと思われます。

環境が良い分、やはり鶏肉としての味も非常に良いようです。

  • 地蔵里一軒家 うなま山地鶏(宮崎県)
  • 黒富士牧場(山梨県)
  • 七谷地鶏(京都府)

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アニマルウェルフェアに近い環境で育つ美味しい鶏

牛肉

アニマルウェルフェアの視点で牛を育てるとというと、具体的にどのように飼育方法が違うのでしょうか。

  • 穀物をたくさん食べさせ脂肪(サシ)を入れる過程で栄養バランスを崩していないか。
  • オス牛は、麻酔なしで精巣を引きちぎるなどの去勢処置がされていないか。
  • 牛舎のなかの狭い囲いのなかで飼われていないか。
  • 鼻輪でずっとつながれて飼われていないか。
  • 一生牛舎から出られない環境ではないか。
  • 「グラスフェッド」と言ってもエサの一部だけという事実はないか。

アニマルウェルフェアに配慮した牛肉を生産する企業に、宮崎の『鏡山牧場』があります。

引用URL:https://www.kagamiyamabokujo.com/

山の上の土地で放牧をして育てられている黒毛和牛です。

生産者さんは、牛に自然の姿で幸せに育って欲しいと願われており、「アニマルウェルフェア」の観点を持ち合わせておられるようです。

牧草を餌として「与える」のではなく、その土地の生えている牧草だけを好きに食べているようです。

直売所「鏡山サニーハウス」が2020年オープンしています。

商品は、牛肉やソーセージなどがあり、通販で公式サイトから購入できます。

脂身がほどよく入った、赤身のお肉です。

グルメ雑誌などでも取り上げられるほど美味しいお肉みたいですよ。

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その他のアニマルウェルフェアでのびのび育つ牛

牛乳とチーズ

牛に続き、牛乳とチーズです。

アニマルウェルフェアおよび近い環境で作っている牧場や工房がたくさん見つかりました。

どれも美味しそうな牛乳やチーズばかりで、安心して購入できる商品が多数ありましたよ。

通常の牛乳だと心配される、過剰なホルモン剤などの心配もありません。

下の5つの牧場および工房がおすすめです。

  • 牧場タカラ(北海道)
  • 山本牧場(北海道標津郡)
  • 薫る野牧場(神奈川県)
  • チーズ工房 醍醐(愛媛県)
  • あすなろファーミング(北海道)

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アニマルウェルフェアで育つ乳牛からできる牛乳やチーズ

バター

牛乳とチーズにつづき、バターの紹介です。

アニマルウェルフェアで育った牛から作られたバターは、グラスフェッドバターである確率が高いです。

牛の幸せを考えれば、穀物を与えるよりも自然の牧草を与える方が自然に近いからです。

グラスフェッドバターは体にとても良いことが知られていますし、何よりとても美味しい。

もしアニマルウェルフェアを実践する牧場や企業を支援したいのならば、まずバターを購入してみるのはおすすめです。

日持ちがしますし、パンに塗るなどして家族みんなで何度も楽しむことができます。

こちらの4つの牧場が、素晴らしい牛乳を提供してくれる牛をアニマルウェルフェアに近い環境で育てています。

  • なかほら牧場(岩手県)
  • あすなろファーミング(北海道)
  • 塩崎牧場(北海道)
  • ありがとう牧場(北海道)

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アニマルウェルフェアで育つ乳牛と美味しいバター

豚肉

続いては、アニマルウェルフェアで育てる養豚場および豚肉の紹介です。

アニマルウェルフェアをわざわざ宣言していなくとも、当然のように基準を守られていて、さらに愛情をたっぷり注いで育てておられるような、素晴らしい養豚場が見つかりました。

  • B.B.FARM ブーブーファーム(富山県)
  • ふるやファーム 里の放牧豚(福島県)
  • 遊牧舎 秦牧場(北海道)「遊ぶた」

特に最後の「遊牧舎 秦牧場」では、広い自然のなかで豚達が牧場の方から愛されている様子が伝わってきます。

おいしい豚肉の全国配送もできるようですので、ぜひチェックしてみて下さいね。

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アニマルウェルフェアでのびのび育てる養豚場

アニマルウェルフェアで育ったか見分ける方法

アニマルウェルフェアに配慮されて育っていれば、商品に何らかの表記があるはずですが、「アニマルウェルフェア」と書いてあるとは限りません。

一番確実なのは、事前に調べてから購入することですね。

ですが近くに販売所が無いなど難しい場合には、「放し飼い」「放牧」「平飼い」「ホルモン剤無使用」などと表記があるものを選ぶのも、一つではないでしょうか?

これらも完璧ではないかもしれませんが、価格の安さを追求したような商品を選ぶよりもずっと良い選択だと思います。

また価格が安すぎるものはそれなりの理由があるので、特に避けた方が良いですよ。

たとえ毎回は難しくても、数回に1回は良い品質の動物性食品を選ぶだけでも、少し動物たちの助けになると思います。

 

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この記事を書いた人
サラ

サラです。30代、一人暮らしです。
旅と英語、キャンプ、食べること、健康、美容が好き。
フリーで仕事しながら、たまにブログ書いています。
家畜動物の幸せと、エシカルといわれる地球環境に関心があります。
お肉を食べなくても大丈夫か実験した結果、いまは「ペスカトリアン」「フレキシタリアン」「セミベジタリアン」に近い菜食中心のスタイルになりました。グルテンフリー、卵フリー、カゼインフリーも出来る範囲で継続中。

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