植物「代替肉」とは何なのか?
「大豆ミート」「ベジミート」「フェイクミート」など、名前もさまざま。
これら「代替のお肉」にはどんな種類があるのか?
種類や特徴、作っているメーカーや商品のタイプ等、ここで総まとめ的に広くさらっておきます。
大豆ミートだけじゃない植物肉の世界。
動物のお肉ではないお肉。
これにどんな種類や呼び方があるのでしょうか?
メーカーの商品としての展開とその特徴は?
大豆ミートを選ぶ人の考え方は?
このあたりを広く見ていきます。
代替肉の需要がふえる背景にあるのは?
動物のお肉ではなく、代替肉を選ぶ人が増えている事実があります。
その背景には・・
- 動物愛護の観点
- 畜産でのアニマルウェルフェア概念の広がり
- 畜産による環境問題
- エシカルへの関心の高まり
- 健康志向の高まり
などがあるよに見受けられます。
代替肉を選ぶ人の考え方と、ベジタリアンやヴィーガン(ビーガン)の基本的な思想には、一部かさなる部分もあります。
代替のお肉。呼び方とその種類
動物を殺して生産したお肉以外のお肉のことを、ここではひとまず「代替肉」と呼ぶことにします。
「代替肉」は名前の通り、「動物性のお肉」の代わりになるお肉の総称です。
他には、こんな呼び方があります。
- 「植物肉」(読み方は「しょくぶつにく」)
- 植物性代替肉
- ベジミート
- ベジタリアンミート
- プラントベースドミート(Plant based meat)
- フェイクミート
- 人工肉
- ビヨンドミート
など。
このうち「ビヨンドミート」はアメリカの新進気鋭の代替肉の会社名なのですが、その世界のパイオニアであり「代替肉」の代名詞として使われることもあるみたいです。
他に、材料や製造方法を冠した呼び方もあります
・大豆ミート(ソイミート)
・培養肉(クリーンミート)
このあたりがよく聞く名称です。
培養肉(クリーン・ミート)とは?
「培養肉」。気になる響きですよね。
これは名前のとおり、細胞を培養して作る人口のお肉のことです。
作り方は、生きている牛などの「幹細胞」を採取し、そのなかから「筋細胞」だけを取り出し、そこにアミノ酸など栄養を与えて、培養するそうです。
糸のように成長した繊維をたくさん重ねることで、ひき肉のような形状の人口肉ができるそうです。
(それで「試験管ミート」と揶揄的に言われることもあるわけですね。)
1個の細胞から大量の細胞ができるので、世界の食糧難を救えるのでは?と期待が高まっています。
培養肉でつくったハンバーガーなどの試食会が世界で開かれています。
食べた人の感想としては、歯ごたえはお肉そのものだけれどジューシーさが足りずやや淡白な味。だそう。
代替肉(植物肉)の原料の代表格は、大豆。
いま最も知られている「代替肉」の素材は、「大豆」でしょう。
最近では、ちょっと大きめのスーパーマーケットへいけば、何かしら「大豆ミート」商品が見つけられるはずです。
実際、レシピも豊富になってきていますし、かなり一般的になってきていると感じます。
栄養価が高く体に良いというイメージもあるようです。
大豆ミート以外の、植物性の代替肉は何がある?
「大豆」以外にも、植物性からできた代替肉はあるのでしょうか?
答えは、YES。
アメリカのビヨンドミートの製品には、えんどう豆を主原料として作られた代替肉があります。
しかし日本では一般的に、大豆が原料になっている製品がほとんどを占めています。
日本のメーカーから出ている代替肉は、そもそも「大豆〇〇」とネーミングされた商品が多いですし、そうでない商品も裏の原材料をみてみると、「大豆」と列記の最初の方に記されていることが多いです。
なかには、お米が原料になっている商品もありますが、その場合にも大豆も入っていることが多いように思われます。
ただ、「大豆製品」とひとことでいっても、別の形の大豆製品から作られる製品もけっこうあります。
たとえば下のように。
・おから
・テンペ
・豆腐
これらは大手メーカーよりは、知名度はそれほどないマーマ食品など中小のメーカーや健康食品の専門メーカーなどで作られていることが多いように見受けられます。
健康志向の人や、アレルギーで困っている人の、より細かいニーズに答えてくれています。
代替肉(植物肉)を日本で生産しているメーカーは?
日本で「大豆ミート」などの代替肉を製造しているメーカーも既にたくさんあります。
このサイトでも取り上げましたが大手企業ではこのとおり。
- マルコメ
- 大塚食品
- 不二製油
- 無印良品
- イオン
- カゴメ
- 伊藤ハム
- 日本ハム
なかでも不二製油は大豆を長年扱ってきた経験と実績があり、商品展開の幅なども群をぬいてトップと言えそうです。
その他、マルコメ、大塚食品、無印良品もこの分野に力を入れているように見受けられます。
その他には、自然食品で人気のオーサワがあります。
代替肉(フェイクミート)の商品タイプは3つ
代替肉の商品は、いくつかタイプがあります。
大きく分けると、3つ。
- 原型代替肉
- 調理済代替肉
- 加工済代替肉
「原型の代替肉」
ひき肉状、大小のかたまり状、薄切のようなフィレ状のどれかの形状をしていることが多いです。
乾燥タイプと、水分を含んだ状態の2種類があります。
本当のお肉のように自分で味付けして調理をします。
「調理済み代替肉」
ハンバーグに加工されていたり、青椒肉絲の素のようになっていたり、ミートソースになっていたりと、そのまま温めたり一手間くわえて食べれる状態になっています。
美味しいものが各社たくさん出てきています。
いわばレトルト食品のようなイメージです。
「加工済み代替肉」
ハムやソーセージなど加工食品の状態です。
さいごに
動物のお肉ではないお肉の世界、技術も消費者の受け入れもかなり進化してきているようです。
美味しくて安全であれば、喜んで代替の肉を選択する人も多いのでは?
そのメリットは大きいはず。
筆者もその一人です。
スーパーやネットなど、どこでも手に入るようになってきた今、ぜひ食べ比べてみたいと思います。
美味しくて安全で、環境にもよい代替肉がますます増えてくることを期待しています。
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