鶏たちの飼育環境に配慮して、アニマルウェルフェアおよびそれに近い飼育をされている養鶏場をピックアップしました。
いわゆる「オーガニックチキン」を求めると、鳥たちにも人間にも安全で優しいアニマルウェルフェアに行き着きます。
自由に歩けて、土の地面をついばめて、過密ではない、そのような飼育環境で育った鶏たちを探しました。
アニマルウェルフェア飼育の放し飼い鳥
「放し飼い」で鶏肉用の鳥たちを飼育している養鶏場は少なくて、見つけるのにちょっと苦労しました。
「平飼い」なら割と見つかるのですが、過密飼育気味だったり、屋内飼育で地面が土かどうか分からないなんていうことがほとんど。
結果として、アニマルウェルエアの条件をすべてクリアしているか定かではない養鶏場を載せることにはなりました。
ですが最低条件として、過密飼育ではなく、光が入る屋外での「放し飼い」の飼育をされていると思われる養鶏場を選びました。
地蔵里一軒家 うなま山地鶏(宮崎県)
引用元URL:https://www.unamajidori.jp/
宮崎県美郷町のひのき山のなかに、「地蔵里一軒家」という養鶏場があります。
立派な加工場のお写真もあり、HPを見ると規模は小さくはなさそうな印象。
こちらは、山の斜面で漁網で仕切って、ヒナから大人の鳥までを放牧されているようです。
HPには屋内の写真(地面は土)もあるので、もしかしたら完全放牧ではないかもしれませんが、そこは記載がありませんでした。
餌は、独自の「乳酸菌発酵飼料」にこだわって使用されているということですが、具体的に何を食べているのかは、正直分かりません。
抗生剤は使用されていないということです。
こちらに限りませんが、もう少し飼育環境が詳しくわかればもっと安心して購入しやすいですね。
こちらは「地鶏」ということですが、「地鶏」と呼ぶには決まりがあるそうです。
基雛は、在来種由来血液が50パーセント以上あるもの
出生証明があること
80日以上飼育したものであること
28日齢以降は、10羽以上/㎡で飼育したもの※
引用元URL:https://www.unamajidori.jp/
こういったことをクリアしていなければ、「地鶏」と称してはいけないそうです。
上の引用に、※おそらく、「10羽以上/㎡で飼育」とありますが、おそらく「10羽以下」の間違いでしょうか。
つまり消費者は「地鶏」を選べば、超過密飼育だけは少なくとも避けられることになりそうですね。
つぎに、うなま山地鶏を購入する方法についてです。
こちらはホームページから購入が可能です。
また、電話注文も承っているようです。
お写真で見ても、肉質が締まっていそう。
生のお肉から、炭火焼、丸々一匹のローストチキンなんかもあるようです。
黒富士牧場(山梨県)
引用元URL:http://www.kurofuji.com/quality/#environment
黒富士牧場は、山梨県甲斐市にある規模が大きな農場です。
こちらではお肉になる用の鳥の飼育と、卵を生産しています。
「完全放牧」ではないのですが、生産量が多く価格もかなり抑えられているため商品を入手しやすいというメリットもあり、こちらに載せさせて頂きます。
お肉になる用の鳥たちは、昼間の8時から16時くらいまでの間だけ鳥舎側のスペースに放牧されているそうです。
夕方以降は鳥舎の中です。
餌となるのは、トウモロコシや大豆などが多いようですが、これらは有機栽培で生産されたことが確認できるものを海外から仕入れているそうです。
他にも、おから、にんにく、海藻などを粉末にした飼料を与えるなど試行錯誤されているようです。
抗生物質は、一切不使用だそう。
またこちらの黒富士牧場では、アニマルウェルフェアを内外に推進されているとのこと。
平飼いや有機飼料のアドバイス等、様々な活動も行なっておられるようです。
ただし、卵を産んでもらう用の鳥たちの環境としては、屋内での平飼い、高床式解放ケージなどが放牧の他に含まれているようです。
飼育環境の違いで卵のブランドを分けているようで、その旨はHPに記載があるので、ゲージ飼いや屋内平飼いの卵を避けることができそうです。
次に、黒富士牧場の鶏肉を購入する方法です。
富士牧場の放牧鳥の購入は、電話かFAXで受けているそうです。
公式のホームページの商品一覧をみて選べます。
価格はかなりお安いです。
(正直、もう少し値上げしていいからその分鳥さん達のストレスを減らして下さい‥。と個人的には思うのですが。)
また、「たまご村」という直売場が山梨県内、塩山店、甲府店、敷島店と3店舗あるようですが、鶏肉が置いてあるかは分かりません。
七谷地鶏(京都府)
こちらは、京都府京都市にある「完全放牧」とうたわれる「七谷地鶏」という地鶏です。
飼育状況がさほど詳しく載っていないのですが、数少ない「完全放牧」の情報をうたっているので載せさせて頂きます。
鳥一羽あたりの飼育面積は広く、0.1羽/㎡だそうで、それも載せさせていただいたポイントです。
一般的なブロイラーは1平方メートルあたり10羽以上で飼育されることと比べると、こちらの鳥たちは少なくとも過密状態ではないようです。
詳細がないのですが、HPのお写真をみるかぎり、おそらく半屋内(半屋外?)の飼育といった感じかもしれません。
地面も、土かもみ殻のようなもので、鳥たちがついばむことが出来ます。
次に、七谷地鶏の鶏肉を購入する方法です。
こちらはホームページでお肉、加工品とも購入が可能です。
経営されている母体が炭屋さんと関係があるようで、炭火焼で仕上げた加工品が目立ちます。
アニマルウェルフェアのためではなく、美味しい地鶏を作りたい思いから飼育をはじめたといういきさつがあるようなので、お味もきっと美味しいのでは。
アニマルウェルフェアの観点が特になくとも、結果的にそうなっていれば鳥さんにとっては良いのではないかと考え、ここに挙げさせて頂きました。
この記事のまとめ
肉食用のにわとりのアニマルウェルフェアを考えて完全およびそれに近い環境で育ててる養鶏場は少ないことが分かりました。
こちらの載せた3件「地蔵里一軒家 うなま山地鶏(宮崎県)」「黒富士牧場(山梨県)」「七谷地鶏(京都府)」の環境も十分かは分かりませんが、近いものとして載せさせて頂きました。
分かっている範囲でも、少しでもストレスなく育った鶏肉を選びたいと思います。
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